おすすめ小説の中でも”本当におすすめ”の小説5選!【読書の秋2017】
朝夕の冷え込み、鈴虫の鳴き声、そしてスーパーの魚売り場に並ぶサンマたち(今年は少な目ですが・・・)。
今年も秋がやってきました。
秋と言えば”読書の秋”ですよね ^ ^
今回は、そんな読書の秋にぴったりの”おすすめ小説”を、読書好きのアキラッチョが5作品ほど厳選して紹介させていただきます。
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【目次】
おすすめ小説って本当に”オススメ”なの?
読書好きな方なら一度は「小説 おすすめ」ってネット検索したことがあると思います。
せっかく本を読むのなら”すごくタメになる本”とか”めちゃ面白い小説”を読みたいですよね?
貴重な時間を無駄にしたくないので、おすすめ小説のサイトで紹介されている本ばかりを選んで読んでみました。
さすがオススメ!すごく面白かった!っていう小説もあれば、う〜ん・・・イマイチかな?って小説も無数にありました。
さすがネット情報(笑)
『読んでいない本について堂々と語る方法 (ちくま学芸文庫)』という本も売っているくらいなので、本当におすすめ小説かどうかなんてわかりませんよね?
そこで、ちまたにあふれかえっている”おすすめ小説”を、みなさんの代わりにアキラッチョが読み漁ってみて、その中でも本当におすすめできる小説を5つピックアップしてみました。
読書の秋のお供にふさわしい小説ばかりです。
ぜひ参考にしてみてください♪
※注)ちなみにアキラッチョは、村上春樹作品のモーレツなファンなのですが、今回は村上春樹作品以外を紹介しています。(おすすめ小説が全て村上春樹作品になってしまうかもしれないので・・・)
おすすめ小説の中でも”本当におすすめ”の小説5選!
『ジェノサイド(上・下)』高野和明
まず小説のタイトルにもなっている「ジェノサイド」という言葉ですが、”その共同社会や民族を滅ぼすほどの大量殺害”という意味になります。
ジェノサイドと言えば、1994年に起こった「ルワンダの虐殺」を思い出しますが、本作品はそのルワンダのあるアフリカ大陸を舞台にした「人類」v.s.「新人類」のお話になります。
はっきり言って展開が本当にすごすぎて、まさに”目を離すことができないハリウッド映画”のようでした!
「いいかね、戦争というのは形を変えた共食いなんだ。そして人間は、知性を用いて共食いの本能を隠蔽しようとする。政治、宗教、イデオロギー、愛国心といった屁理屈をこねまわしてな。
しかし根底にあるのは獣と同じ欲求だ。領土をめぐって人間が殺し合うのと、縄張りを侵されたチンパンジーが怒り狂って暴力を振るうのと、どこが違うのかね?」
北朝鮮のハッタリを真に受けて、暴言を吐き続ける某国の大統領!
ホモ・サピエンスとしての自覚があるのなら、チンパンジーのように怒り狂うことをやめて欲しい。
でも、戦争によって儲かる企業が存在する限り、このアホらしい構図は絶対に無くならないだろうけどね・・・。
『チーム・バチスタの栄光(上・下)』海堂尊
第4回「このミステリーがすごい!」大賞に委員の満場一致で決まったという、超傑作の医療小説です。
天才心臓血管外科医によるバチスタ手術の不可解な術中死事例をめぐり、普段は不定愁訴外来(別名「グチ外来」)をしている神経内科医・田口公平と、厚生労働省の役人「ロジカルモンスター」の白鳥圭輔の強烈キャラクターが繰り広げる爽快ミステリーです。
長い間アキラッチョの本棚に眠っていた小説でしたが、本の断捨離をした時に何気なく読み始めたところ、一気に読んでしまったくらい面白い小説です!
言葉は輪郭を削る。人は自分の言葉で自分を削る。自分を自分の言葉という棺に閉じ込めて、ゆるやかに窒息させていく。
ーーー 医者だって壊れる。
医者だって壊れるか・・・。
あまりの忙しさで自分を見失いそうになり、飲み会の時に突然涙を流し始めた同僚はいましたが・・・。
いずれにしても、超強烈キャラクター「ロジカルモンスター」の白鳥圭輔には、グイグイと物語の中に引っ張り込まれること間違いなし!です ^ ^
『オレたちバブル入行組』池井戸潤
「やられたらやり返す。倍返しだ!」
そして、最終的に「100倍返しだ!」までエスカレートする有名なセリフ・・・そうです!半沢直樹ですね!
この『オレたちバブル入行組』は、テレビドラマ『半沢直樹』の原作です。
やることなすことカッコよくて、その生き様(特に「働き方」)には勇気と元気をもらえます。
「夢を見続けるってのは、実は途轍(とてつ)もなく難しいことなんだよ。その難しさを知っているものだけが、夢を見続けることができる。そういうことなんじゃないのか」
半沢直樹かっこいいですね〜!
テレビドラマの方を観たという人も、原作はグイグイのめり込めるので、ぜひ一度読んでみてください ^ ^
ちなみに半沢直樹シリーズは続編もあるので、併せてどーぞ!
▶︎ 第2部:『オレたち花のバブル組 』→ 面白いです!
▶︎ 第3部:『ロスジェネの逆襲 』→ 最高!
▶︎ 第4部:『銀翼のイカロス 』→ まだ読んでません!
『海賊とよばれた男(上・下)』百田尚樹
日本を代表するガソリンスタンドと言えば「出光」です。
この作品は、その「出光興産」の創業者である出光佐三さんをモデルにした小説ですが、太平洋戦争でボロボロになった日本を舞台に、小さな石油会社が大企業へと成長する過程を描く痛快ドラマです!
主人公がなぜ”海賊”って呼ばれたのか?それは読んでからのお楽しみです ^ ^
「ぼくはいつか独立して自分で商社をやりたいと思っている。そのためには小さな商店で、なにもかも自分でやってみるという経験を積みたいんだ」
それは意地でもなんでもない、鐡造の偽らざる気持ちだった。
”企業小説”って堅苦しくって、ややこしくって、難しい!っていうイメージがあると思いますが、この作品はズバリ!人間ドラマです!
日々の仕事に追われ続け、生きる目標を失ったり、仕事に対する意欲が見出せなくなってきているような人は、元気をもらえる作品だと思います。
長編小説ですが、本当に一気に読めてしまうくらい面白い作品です ^ ^
『永遠の0 』もよかったですが、アキラッチョはこっちの作品の方が好きです!
『人間失格』太宰治
最後のおすすめ小説は、大御所・太宰治の『人間失格』です。
自分の感情を悟られないために、幼少時からピエロのようになるという手段で生きてきた主人公。
次々と女性に関わり、そして自殺未遂を繰り返しながら徐々に薬物に溺れていく姿を描いた、人ごととは思えないような内容のストーリーです。
いまは自分には、幸福も不幸もありません。
ただ、一さいは過ぎて行きます。
自分がいままで阿鼻叫喚で行きて来た所謂「人間」の世界に於いて、たった一つ、真理らしく思われたのは、それだけでした。
ただ、一さいは過ぎて行きます。
この作品完成の一ヶ月後に、太宰治は自らの命を断ちました。
『人間失格』はまさに太宰治の自伝でもあり、遺書でもあった作品ですね。
そのほかにも『斜陽』や『走れメロス』など、太宰治には”本当にいい作品”がたくさんあります!
読んだことのない方は、ぜひ一度読んでみてください ^ ^
どんな小説がオススメなのか?
本を読む人は常々考えていると思います。(僕はいつも考えています)
”新聞の書評”とか”新刊の広告”とかに振り回されて、駄作にお金と時間を無駄遣いした経験は、たくさんあると思います。
今回紹介した5つの作品は、間違いなく面白くてすべてオススメ小説です。
しかし、読む本を選ぶ時にどうすれば失敗しないか?村上春樹さんの小説『ノルウェイの森 』の中でこんなシーンがあるので紹介しておきましょう。
彼は僕なんかはるかに及ばないくらいの読書家だったが、死後三十年を経ていない作家の本は原則として手にとろうとはしなかった。
「現代文学を信用しないというわけじゃないよ。ただ俺はときの洗礼を受けてないものを読んで貴重な時間を無駄に費やしたくないんだ。人生は短い」
ごもっとも(かも)です!
僕もそんな風に読書できるようになりたいな〜(笑)
それではまた!