「ラオスの子供達に学校を贈る会」を知り、今の自分にもできることを考えてみた。
先日、ちょっとしたご縁から兵庫県姫路市で開催された「ラオスの子供達に学校を贈る会」の説明会に参加しました。
正直、ラオスという国がどこにあるのかも知らなかったし、そもそもラオスの子供に学校を贈るってどうも胡散臭いなあ・・・という気持ちもありました。
そんな”ラオスに全く無縁”のアキラッチョですが、その説明会で学んだことや、今の自分にできることについて真剣に考えてみたので報告します ^ ^
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ラオスってどんな国なの?
まずラオスという国ですが、メコン川が流れる東南アジアの内陸国で、国土の広さは日本の本州と同じくらいです。
人口は約650万人ですが、なんと49民族からなる複雑な国で、その中でも一番多い”ラオ族”が話している”ラオス語”が今のところ共通語になります。
フランスの植民地時代を経て1975年にやっと独立しましたが、ベトナム戦争の戦地となって国が大打撃を受けたため、教育に関してはかなり遅れています。
義務教育が始まったのも1990年代からなので本当につい最近の話なのですが、”共産国”ラオスは国家予算のほとんどが軍事費に使われているため、教育費に至っては全予算のたった15%なのだそうです。
ラオス人の特徴ですが、この会の主催者の方がおっしゃるには「とにかく男の人が働かないっ!」と怒られてました(笑)
主食は”もち米”なのですが、もち米を食べすぎてお腹いっぱいになるから働かなくなるんじゃないか?という自論を展開されていました。
確かに、お餅を食べすぎたあとはゴロゴロしたくなりますけど・・・。
また小さな子供さんの服装も特徴的で、上はシャツやセーターを着ているのに、下はパンツも履かずにスッポンポンらしいです。
ラオスって結構寒くなる季節もあるのですが、小さな子供さんはいつもそんな感じとのこと。
この点(下半身スッポンポン)についてラオス人に尋ねてみると次のように言われたそうです。
「パンツを履いてない方が、すぐにオシッコできるから便利なんだ」と(笑)
それって不衛生じゃないのか?と尋ねたところ「その方が絶対に衛生的なんだ」とあっさり言い返されちゃったみたいです。
民家に至っては隙間だらけの壁で出来た、高床式のワンルームに家族みんなで住んでいて、気がつけば白いシャツが砂埃で真っ黄色になるくらいの生活環境ということです。
ラオス人は自分たちのことを貧しいとはあまり思っていないようですが、そんな子供がまともに教育も受けれない生活環境を作っているのは本人たち(特に大人の男性)の責任だろ!って思ってしまうのも無理はありません。(僕は一瞬、そう思いました)
でも、その怠け者の大人(特に男性)たちも、やはり植民地支配やベトナム戦争などの被害によって、きちんとした教育を受けることができなかったためにそうなってしまったのです。
やはりラオスという国を豊かにするためには、まず教育に力を入れて、きちんとした教育を受けた子供たちの手によってラオスという国を豊かにしていくことが一番の近道なのです。
そんなラオスに学校を作ろう!という企画が「ラオスの子供達に学校を贈る会」なのです ^ ^
「ラオスの子供達に学校を贈る会」の話
ラオスでは、大人になるまで本を読んだことがないという子供がたくさんいます。
そもそも”読む本”自体がないというのが現状です。
ラオスの子供たちの生活ですが、早朝4時に起床して、水くみ・朝食作り・家畜の世話などをします。
午前6時には学校へ行き、夕方帰宅してからは18時までに夕食を終えて、20時までに就寝となります。
ラオス全体での小学生の就学割合ですが、学校への純出席率は85%です。
また最終学年の5年生まで残る割合が78%とかなり低めですが、これでも以前と比べるとよくなっているそうです。
問題はこの先になります。
小学校を卒業すれば次は中学校になりますが、この中等教育への就学率がなんと男子:52%、女子:50%(世界子供白書2016・Unicefより)であり、半数近くの子供達は小学校を卒業してすぐに働くことになります。
子供達が中学校で勉強したくても、経済的に困難という理由で進学することができないのです。
小学校に通い学ぶ楽しさを知った子供たちに、もっとたくさん学ぶことで広い世界を知ってもらいたい。
そんな切実な思いから、2014年に「ラオスの子供達に学校を贈る会」というプロジェクトが始まりました。
そして2016年5月には、貧困地域のルアンパバーン県ヴィエンカム郡パッサン村に念願の小学校を贈ることができたのです。
そしてこのプロジェクトですが、小学校を卒業した子供達がさらに中学校へと進学するために支援しよう!という活動へと発展してきています。
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今の自分にできることを考えてみた
縁もゆかりもないラオスという国ですが、教育を受けたくても受けることができない子供がいるという事実は、二児の父親として大変心苦しい気持ちになります。
会を主催されている方がラオスの子供たちに「将来何になりたいのか?」と尋ねたそうです。
すると目をキラキラさせて「学校の先生」や「警察官」、そして「お医者さん」と口々に答えてくれたそうです。
しかしほとんどの子供たちにとっての現実は、とにかく今日を生きるので精一杯で「明日」「将来」「未来」という概念がないのです。
そんなラオスの子供たちを経済的に支援することで中学校へと進学することができれば、最終的にラオスという国を豊かにし、そしてさらには世界平和につながるような仕事をする人物が出てくるかもしれません。
そこで今の自分にできることを考えてみました。
少しでも多くのラオスの子供たちが中学校へと進学できるように、自分も経済的支援をしてみようじゃないかと。
ラオスの子供さん一人が中学校へ進学し、卒業するまでに必要なお金は14,400円なのだそうです。
そこで家内とよ〜く相談し、まずは僕たち2人で10人分(144,000円)の寄付をしようということになりました。
(後日談になるのですが、うちの家内は昨年すでに10人分の寄付を行なっていたとのことです・・・さすが!!)
太平洋戦争時代にさかのぼってみると、日本軍はラオスをはじめとするインドシナへ侵略し、現地の方々に多大な迷惑をかけたという歴史があります。
「なんでラオスなの?」
当初思っていたこのような疑問は、もう僕の中にはありません。
むしろこれからは次のように考えて行かなければなりません。
「なんでラオスだけなの?」
医師になってから十数年、unicef への寄付は毎月のように行なっていましたが、これを機にもっと多くの人たちを支援できるような自分になっていきたいです ^ ^
この記事を読んでいただいた皆さんの中からも、ラオスの子供達への支援を行なってくれる方が出てくることを願っています。
詳しくはこちら(→)の「公益財団法人 民際センター」HP をご参照くださいね♪
それではまた!