ティッシュペーパーを使った最強の鼻血の止め方!ただ突っ込めばいいってもんじゃないんです
突然の鼻血を止めるのに、めちゃくちゃ困った経験をした方は多いと思います。
ティッシュを丸めて突っ込んでも止まらないため、止むを得ず病院を受診した人もいるはずです。
今回は、医師として今までに100人以上の鼻血患者さんの止血をしてきたこの僕が、自宅でも確実に止血することができる”ティッシュペーパー鼻栓”の作り方について語ろうと思います。
そしてせっかくなので、鼻血に隠された”危険な病気”についても紹介します。
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まずは鼻血の出る場所を知ろう
まずは鼻血というものが、鼻の中のどこから一番出やすいのかを知ることが重要です。
鼻の穴から突然ポタポタと出て来る鼻血ですが、実は80%以上の鼻血がKiesselbach(キーゼルバッハ)部位という場所から出ることがわかっています。
次の写真を見てみましょう。
僕がいつも使っている外科系処置を行うためのバイブル『ひとりでこなす 外科系外来処置ガイド』からの引用写真ですが、このKiesselbach(キーゼルバッハ)部位は、鼻の中を左右に仕切っている真ん中の壁である鼻中隔(びちゅうかく)の前下方に存在します。
血管が集中している場所で、鼻の穴からすぐ近いところにあるため、鼻をいじったり(ほじったり)ぶつけたりすることで鼻血が出始めるのです。
鼻血を止めるために、やみくもに鼻の穴に丸めたティッシュペーパーや綿球を突っ込んでしまうと、止血できないばかりか奥の方に入ってしまって取れなくなってしまうような患者さんもいます。
出血部位は鼻の穴からすぐ近くなので、次に紹介する方法で焦らず効果的な止血をしてみましょう!
ティッシュペーパーを使った最強の鼻血の止め方!
まずは小学生くらいまでの子供さんの鼻血を止める鼻栓の作り方を紹介します。
鼻血で焦っているとは思いますが、落ち着いて普通のティッシュペーパーを用意しましょう。
そのティッシュペーパーを、点線に沿って裂ける方向に4分の1の大きさに破ります。
この4分の1の大きさのティッシュペーパーの真ん中を折って、8分の1の細さにします。
オオドリーヘップバーンと猫ちゃんも、興味津々で見ていますね ^ ^
8分の1の細さになったティッシュペーパーを、写真のように真ん中で2回折って小さくしましょう。
それをクルクルと巻物のように丸め、真ん中でポキっと折り曲げれば完成です!
通称「アキラッチョ鼻栓」と呼んでいるこの鼻栓を写真の方向で挿入して下さい。
この折り曲がった鼻栓が広がる力を利用して、鼻血が出ている鼻中隔のキーゼルバッハ部位を圧迫して、見事に鼻血が止まるという仕組みです。
ちなみに大人の鼻血であれば、3分の1の大きさのティッシュペーパーで同じように鼻栓を作れば大丈夫です。
あまり大きな鼻栓を作ってしまうと、鼻の穴が拡がりすぎて歌手の北島●郎さんみたいになってしまうので、くれぐれも最初のティッシュ裁断にはご注意ください(笑)
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鼻血の止め方で、首の後ろをトントンたたけば止まるとか、上を向いておけば止まるといったようなことを言っている人もいますが、これは完全な大間違いなのでご注意下さい。
正しい鼻血の止め方としては、出血部位をきちんと圧迫することと、鼻血が喉の奥に流れ込まないように座って少し前かがみになることが重要です。
また頻度は少ないですが、キーゼルバッハ部位からでなく鼻の奥から出血する場合は結構出血も激しいため、病院を受診して耳鼻科の先生に止血してもらうしかありません。
また「鼻血」には恐ろしい病気が隠れている場合があるので、それらの病気を以下に挙げてみます。
【鼻血に隠れている危険な病気】 ✅高血圧 ✅肝臓の病気(肝硬変など) ✅白血病 ✅ガン |
何回も鼻血が出る人や、なかなか鼻血が止まりにくい人は、きちんと病院を受診して精密検査をしてもらうようにしましょう。
たいていの鼻血は今回紹介した「アキラッチョ鼻栓」で止血することができるので、この記事をたまたま読んでくれた方は周りのみんなにぜひ教えてあげて下さいね ^ ^
ちなみに次回の記事は、鼻つながりになりますが「赤ちゃんの鼻水を、ご機嫌で拭き取る魔法の方法」を紹介しようと思っています。
赤ちゃんの鼻水が上手く取れない方には必見の方法なので、ぜひ期待していてください ^ ^
それではまた!