全国クラスの水泳選手を育てるコーチに学ぶ!「水泳ノート」書き方のコツ
同じ練習メニューをこなしている水泳選手たちの中で、どんどん記録が伸びる選手もいれば、反対に記録が全く伸びない選手がいます。
多少の体格差はあるにしても、同じ年代の選手の間でどうしてここまで差がついてしまうのか?
腰椎分離症を抱えながらも、金メダルを夢見て水泳の練習に打ち込む自分の息子を見ていて、いつも疑問に思っていました。
今回は、この疑問を解決してくれる一つのヒントを学ぶことができたので、この貴重な体験をさっそく記事にしてみました。
全国クラスの水泳選手に成長する秘密は、実は「水泳ノート」の書き方にあるのかもしれません ^ ^
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全国クラスの水泳選手を育てるコーチに学ぶ!「水泳ノート」書き方のコツ
先日、うちの息子が所属するスイミングチームに新しいコーチがやってきました。
ベテランの方なのですが、今までに数々の全国クラスの水泳選手を育ててきたという実績のあるコーチです。
全国クラスの水泳選手を育てるコーチってどこが違うのだろう?と、興味津々に観察をしてみました。
・見た目は普通のおじさん
・話しかけやすくて、物腰が低い
・あまり前へ前へと出てこない
・じーっとこちらの話に耳を傾けてくれる
・若干、猫背
といった感じで、ほとんどオーラを感じさせない”普通のおじさん”のようにしか見えません(汗)
しかし、年齢の割に尋常じゃないくらい肩幅が広くて美しい逆三角形の体格なので、水泳選手としても超一流であったことだけは伝わってきます。
練習の指導風景をプールの観客席から遠目に観察してみましたが、選手とのコミュニケーションを重視している様子がうかがえました。
今までになかった点をあげると、泳いだ選手の記録をコーチが伝える際に、その記録を聞いた選手が「わかりました!」と言わんばかりにコーチに向かって片手をあげて合図をするようになりました。
コーチから選手に一方通行で記録を伝えるだけではなく、その伝えられた記録を選手が認識しましたという相互コミュニケーションのカタチは、とても斬新に感じました。
ただ、その他の練習風景は特に今までと変わりなく、息子に聞いてみると「全然しんどくなかった」とのこと。
まだ指導を始めて間もないということもありますが、練習内容も今までと大きな差はなかったようです。
しかし、この名コーチの圧倒的な”違い”を、練習後に知ることになったのです。
←僕じゃないよ♪
練習が終わり、更衣室の前で息子が着替えて出てくるのを待っていると、そのコーチがプールの方からフラフラと猫背で歩いてきました。
「お世話になりました〜」と、その日の練習のお礼を伝えると、そのコーチは次のようにゆっくりと話はじめたのです。
「あ〜どうもお疲れ様です。ところで選手のみんなには”水泳ノート”を書いて欲しいんです。」
「水泳ノート」とは、その日の練習メニューや練習目標、そして反省点などを書いて、次の練習に生かすための水泳選手にとっては必須のノートです。
そろそろうちの子にも「水泳ノート」を書かせようと思い、実はノートを準備していました。
①練習の目標、②練習でできたこと、③改善すればもっとよくなること、といったように、シンプルな項目を作り、練習後には必ず書くような習慣をつけようといった話をしていたところです。
全国クラスの水泳選手になるための秘訣は、やっぱり「水泳ノート」だったんだ!と思った瞬間、コーチはさらに話を続けました。
「その”水泳ノート”なんですが、練習で”自分はこれだけは頑張った”ということだけ書いてほしいんです」
「あとは・・・花火の絵でも描いといてください(笑)」
・・・へ? そうなの!?
「練習の目標」や「改善点」は必要なくて、「練習で自分が一番がんばったこと」だけ書けばいいというコーチの言葉に、僕を含めた他の親御さんも呆気にとられた感じでした。
例えば50mを制限時間付きで10本泳ぐ練習メニューがあったとすると、10本のうちの1本でも自分は全力を出し切って泳ぐことができたのであれば、その”全力の1本”のことだけを「水泳ノート」に書いておくということです。
残りの9本をもっと頑張れば必ず記録は伸びるはずなので「次の練習では残りの9本も頑張る!」とノートに書きたくなりますが、このような反省点を書いてはダメなのだそうです。
コーチの話はさらに続きます。
「試合前に自分の”水泳ノート”を見て、自分はこれだけ頑張ってきたんだ!というポジティブな気持ちになれるノートにしてほしいんです」
なるほど!これが全国クラスの水泳選手をたくさん育ててきた秘訣の一つかもしれない!と、あらためて気づかされました。
この「水泳ノート」の書き方は、本当に目からウロコの思いです。
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今では週休三日のスローライフドクターをしているアキラッチョも、以前は自前の顕微鏡を使って毎日のように脳神経外科手術の練習をしていました。
練習でできなかったことや、自分のした手術の反省点を「脳神経外科ノート」に記録して、次の手術に活かせるようにとストイックに頑張っていました。
でもその「脳神経外科ノート」には”反省点”しか書いていなかったので、読み返すことは一度もありませんでした。
読み返すだけでもしんどくなって、必ず気持ちが落ち込むということがわかっていたので(笑)
たかが「子供の習い事のスイミング」と考えている人もいるかもしれませんが、このようなご縁から”人生の教訓”を学ぶことができる機会に遭遇できるって本当に素晴らしいことだと思います。
まさに『我以外皆我師也』(自分以外のすべてのものが自分の師匠である)ですね ^ ^
ちなみにアキラッチョも水泳の全国大会を通じて”人生を変えるような経験”をしているので、そちらの記事も参考にしていただければ幸いです。
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それではまた!