脳神経外科医の愚痴なんですけど・・・ちょっとだけ聞いてもらえますか?
「Enjoy Life(人生を楽しく)」
真面目なだけでは長続きはしない
人生を楽しむことを
忘れないことだ
アーサー・ホーランド『WALK ACROSS』より
脳神経外科医という仕事は、常にプレッシャーに晒(さら)されている仕事です。
やりがいは感じても、この仕事を心の底から楽しめる人は絶対にいないと思います。
「やりがい」と「楽しみ」は、オーバーラップする部分はあっても、根っこのところでは別物だと、僕は思います。
脳神経外科医は24時間365日にわたり、急患や緊急手術に対応しなければなりません。
休日どころか、気の休まる瞬間すらありません。
家族で出かけていても、子供の学校行事に参加していても、友人とバーベキューをしていても、病院から電話がかかってくれば否応無くそれらを中断し、すぐに病院へ向かわなければならないのです。
こんな仕事、心の底から楽しめますか?
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患者さんやそのご家族の中には、とんでもない人もいます。
大酒飲みでタバコを吸いまくっていて、自分の不摂生が原因で脳卒中を発症した患者さんが、休日の深夜に救急搬送されたとします。
もちろん脳神経外科医は病院に呼び出され、徹夜で緊急手術を行い、できる限りの最善の治療を尽くすのですが、それでも命を助けることが精一杯ということも多々あります。
誠心誠意尽くしたにも関わらず、手術後に意識の戻らない患者さんを前にして、その患者さんのご家族に「悪くなったのは、手術を失敗したからじゃないんですか?」と声を荒げて怒られる場合もあるのです。(※ 稀なケースです)
自分たちのだらしない生活が原因で脳卒中を発症したことに対しては何の反省もありません。
その一方で、緊急治療のために休日の深夜に叩き起こされて徹夜で手術をし、次の日もそのまま朝から仕事をしなければならないというこちらの事情なんて、そんな人たちは全く考えてくれないんでしょうね・・・。
手術をした後に意識が戻らないという”目の前の現実”しか見えていないんです。
そしてその原因が僕たち脳神経外科医の手術にあると決めつけて、不満感をあらわにし、怒りをぶつけてくるのです。
こんな仕事、心の底から楽しめますか?(笑)
「やりがい」というものは他のどの診療科よりも圧倒的にあると思いますが、楽しいか?楽しくないか?と聞かれれば、正直言って脳神経外科医という仕事は全く楽しくないと思います。
もし「楽しい」と言っている脳神経外科医がいれば、その先生は偽善者か、真面目に仕事をしていない種類のお医者さんだと思います。
その一方で、脳神経外科の仕事を真面目にがんばりすぎて、あっと言う間に燃え尽きてしまう脳神経外科の先生もたくさんいます。(ちなみに僕は燃え尽きた訳ではありませんが)
「真面目なだけでは長続きはしない」というアーサー・ホーランド牧師の言葉は、本当に的を得た表現だと感じます。
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僕自身、脳神経外科の最前線の仕事からやむなく離れた時は、残念な気持ちでいっぱいでした。もう二度と脳の手術をすることがないなんて、当初は考えられませんでした。
でも、ありがたいことに、今の週休3日のスローライフを送るようになってからは、人生を楽しむ余裕が生まれました。
旅行に行ったり、ブログを書いたり、家族と一緒に遊んだり、好きなことをいつでもすることができます。
真面目に頑張りすぎていた(?)僕の姿を見て、神様が「人生を楽しむことを忘れないように」とメッセージを送ってくれたのかもしれませんね ^ ^
真面目に頑張りすぎて疲れてしまっている医療人の方々に、人生を楽しむことができるようになる”きっかけ”になればいいかなと思い、僕も利用した転職サイトを紹介しておきます。
✅看護師の転職ならジョブデポ看護師【最大40万円のお祝い金】
頑張り続けるのも素晴らしいことですが、転職した先の病院でもっと楽しい人生が待っているかもしれません。
これから僕は、もっともっと楽しいことを探して生きていこうと思います。
脳神経外科医のグチグチとした愚痴を聞いてくれて、ありがとうございました(笑)
それではまた!
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