後悔だらけの人生にしたくなかったので、アラフォーの僕は感じるがまま行動した
「Moving(感動)」
人は感じる故に動く
また、ときめき故に行動する
アーサー・ホーランド『WALK ACROSS』より
僕の今までの人生の中で、一度だけ「感じるが故に動き、ときめき故に行動した」ことがあります。
それは日本一の脳神経外科手術を学ぶために、関西から北海道へ思い切って移住したことです。
普通のお医者さんは大学病院の”医局”という組織に属していて、働く病院は医局の命令に従うしかありません。
家を建てたばかりとか、子供が学校に入学したばかりとか、病気の親を介護しなければならないといったような個人的事情は一切考慮されず、医局の一兵隊として突然の転勤命令に従わなければならないのです。
ある意味、ブラック企業ですよね(笑)
その医局の支配を振り切って、日本一の手術を学ぶことだけを考え、僕は家族と一緒に北海道へと旅立ったのです。
(アラフォーでしたが・・・)
医師の世界において「常識ではあり得ない」ような行動をとってしまった理由は、自分の心が「Moving」したからだと思います。
はるか北海道の地で、世界中の脳神経外科医が注目する手術をしている達人の先生たち。
その手術手技を初めて見たときに「これは本当にすごい!」と心の底から感動しました。
それと同時に「この手術手技を学びたい!」「スーパードクターと一緒に仕事をしたい!」という気持ちが日に日に大きくなり、そしてその気持ちに耐えきれなくなった僕は北海道への移住を決心したのでした。
たった一年間という短い期間でしたが、脳神経外科の手術手技だけでなく、自分の人生にとって大切なこともたくさん学ぶことができたと思います。
もちろん後悔なんてしていません。
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それとは逆に、一度だけ「感じたのに動かず、ときめきあるも行動しなかった」ことがあります。
研修医の頃の話になりますが、僕が研修をしていた病院には脳の病気を患った子供の患者さんがたくさんいました。
生まれたばかりで緊急手術になる赤ちゃんもいれば、再発を繰り返す悪性脳腫瘍で何回も手術を受けている子供さんもいました。
そして仲良くなった脳腫瘍の子供さんも、僕が研修をしている3年の間に何人も亡くなりました・・・。
業務の忙しさに忙殺される日々を送っていましたが、たくさんの病気の子供さんに関わることでちょっとずつ「専門で小児の脳神経外科をしたいなあ・・・」という気持ちが湧いてきていたのです。
そして3年の研修期間を終えて、医局からの命令で大学病院に帰らなければならなくなった時に、ある患者さんのことでご縁のあった「こども病院」から電話がかかってきました。
「研修が終わったら、うちの病院で子供の病気の勉強をしてみませんか?」と。
研修中に薄っすらと思い描いていた小児の脳神経外科を学ぶ大きなチャンスでした。
こども病院といえば小児の病気の専門施設で、治療困難な難しい病気の子供たちが全国からたくさん集まってきます。
でも、その当時の僕には医局の命令を聞くだけの単なる兵隊に成り下がってしまっていたので、医局の言いなりに大学病院へ帰ることを選択してしまい、そのチャンスを自ら手放してしまったのでした・・・。
今考えれば本当に残念なことをしてしまったなと後悔の思いしかありませんが、この残念な失敗経験があったからこそ、のちに日本一の手術を学ぶために北海道へと思い切って移住することができたのかもしれません。
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最後にもう一つ。
今回のアーサー・ホーランド牧師の言葉「Moving」から、ふとB’zの『MOVE』という曲を思い出しました。
この曲の中に、次のような歌詞があります。
You’re too young
まだお若いのに疲れて
世界を全部見てきたよに
リタイアするのも結構渋いと呟いて
半端な同情買うのだけはやめよう
♫『B’z The “Mixture”』より
まだ若いのにセミリタイアして、週休3日生活をしているアキラッチョを叱りつけるような歌詞ですよね(笑)
今の生活に飽きたら、またMOVEしようかな♪
なんでもありのマイ人生なので ^ ^
それではまた!
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