「仕事」で業績を上げたいなら「家庭」のことを誰かに丸投げすることが必要十分条件

家庭のことを丸投げする

「Who am I ?(私は誰?)」

 自分の存在価値を見出せる者は

 必ず豊かに生きていける

アーサー・ホーランド『WALK ACROSS』より

 

先日、久しぶりに手術室に入ることがありました。

患者さんの体の中に点滴用のポートを入れるという(脳外科の手術と比べれば)とても簡単な手術だったのですが、手術室のドアを開いて中の空気を吸い、手術台や無影灯を眺め、ピッピッピッ・・・と鳴り続ける心電図モニターの音を聞いていると、自分の体の奥底から突然湧き上がってくる感情がありました。

 

「もう自分は、本当に脳外科の手術をしなくていいのか?」

 

数年前に脳神経外科医療の最前線から退いたのですが、今現在は農村地域の病院で外来診療だけを行なっている日々を過ごしています。

僕の仕事は「頭痛」や「認知症」の患者さんの診療をしたり、怪我をした患者さんの傷の処置をしたりすることです。

一日に診察する患者さんの数は、最も忙しかった頃に比べると3分の1以下で、手術や救急対応もほとんどないため、仕事としては正直言って物足りません。

自分の本来の力を30%も出していない日々を送っていると、時々アーサー・ホーランド牧師の言葉が脳裏に浮かぶことがあります。

 

「Who am I?(私は誰?)」

 

もちろん、今の僕の生活を羨ましく思うドクターは、世の中にたくさんいると思います。

普通の脳神経外科医のドクターであれば、早朝から入院患者さんの回診や指示出しをして、息をつく間も無く外来診療スタート。

そして午後からは手術があって、手術中にも病棟や救急外来からひっきりなしに電話がかかってきます。

緊急手術が入ればそのまま翌日の明け方まで仕事をし、数時間の仮眠をとってまた同じ仕事が朝から待っています。

(あとは仕事の合間を縫って、学会発表の準備などもしなければなりません)

 

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そんな多忙な生活から脱却し、のんびりとした医師生活をしていると、今更ながら自分の本来の使命を果たしているのかどうか不安になることもあります。

「手術できるのに、もったいない」とか「もう燃え尽きたんじゃない?」など、色々と外野の声が聞こえてくることはありますが、まだまだ燃え尽きてもいないし、手術だって全然やれる自信はあります。

でも、医師である前に一人の人間であるということを忘れないようにしなければならないと思っています。

仕事に没頭していたせいで、気がついたら子供が成人していた・・・というような茶番劇人生なんてまっぴらなので(笑)

 

医師であり政治家でもあった後藤新平が「金を残して死ぬ者は下だ。仕事を残して死ぬ者は中だ。人を残して死ぬ者は上だ」という言葉を残していますが、家庭のことを放ったらかしにして「お金」や「仕事」や「人(=他人)」のために生きるのもどうかと思います。

結局、何かの道で成功したり業績を上げたりする人は、家庭のことを全て妻(あるいは夫や祖父母)に丸投げしているか、独身で誰にも気兼ねなく自分の人生を突っ走ることができる人に限られるのだと思います。(別に否定はしていませんよ ^ ^)

 

「自分の存在価値を見出せるものは、必ず豊かに生きていける」

 

アーサー・ホーランド牧師はこのように著書『WALK ACROSS』の中で言われています。

今の自分の存在価値は、奥さんにとっての「夫」であり、子供たちにとっての「父親」であり、両親にとっての「息子」だと思っています。

少なくとも子供が小さいうちは、家庭を第一に考えて生活した方が、絶対に人生にみのりがあるはずだと確信しています。

週休3日生活なのでもちろん収入は減っていますが、僕は今の生活を選んだことを全く後悔していません。

ちなみに、家族みんなで楽しく過ごすことができるせっかくのチャンスなので、奥さんにも仕事を休職してもらいました(笑)

夫婦ともども自由な時間ができたので、年内にヴィッセル神戸の試合(イニエスタとポドルスキー)を観戦しに行ったり、上高地や屋久島旅行、そして北海道スキー旅行などなど、家族のイベントをどんどん予定しています。

みなさんも「他人の人生」に振り回されて、「自分の人生」を見失わないように気をつけてくださいね ^ ^

 

医師、アキラッチョ

それではまた!

 

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