良性発作性頭位めまい症の治療!「エプリー法」ってなに?

めまい、エプリー法

 

めまいを起こす原因は「耳の病気」や「脳の病気」など様々です。

朝目が覚めて体を起こす時や、頭を動かしたりした時に、グルグルと回るような回転性めまいを起こすのは、耳の病気が原因の「良性発作性頭位めまい症」の可能性が高くなります。

今回は、この「良性発作性頭位めまい症」の治療法である「エプリー法」について、その具体的な方法や注意点など解説していきます。

 

スポンサーリンク

 

良性発作性頭位めまい症とは?

そもそも「めまい」は、体のバランスを保つ機能に障害が起こることで生じます。

この体のバランスを保つ機能をつかさどるのが、耳の奥にある内耳(ないじ)と呼ばれる場所です。

良性発作性頭位めまい症も、この内耳の障害によって起こるのですが、以下に特徴を挙げて見ます。

 

突然発症する

頭や体の向きを変えると、めまいがひどくなる

吐き気がする(嘔吐する場合もある)

 

冒頭で紹介したように、良性発作性頭位めまい症の患者さんは、頭の向きを変えたりした時に、グルグルと回るようなひどい回転性めまいを起こして病院を受診されます。

良性発作性頭位めまい症の起こるメカニズムは、内耳の耳石器(または前庭)から「耳石」という小さな石が剥がれ落ち、それが三半規管に入り込んでしまうことでめまいを起こします。

 

内耳、中耳、外耳

 

三半規管は3つの半円形の管からできていて、お互いに90°の角度となっています。

この三半規管の内側に満たされているリンパ液の流れによって、どの方向へ体が動いているのかということを感知します。

この三半規管に、小さい石ころが転がり込んできたら・・・めまいが起きそうですよね?

 

今回紹介する「エプリー法」は、三半規管に転がり込んだ耳石を、元の位置まで戻すことでめまいを治すという治療方法なのです。

このエプリー法は、特別な道具や薬を使わずにめまいを治すことができるのです。

 

良性発作性頭位めまい症は「エプリー法」で治療する!

エプリー法頭を動かすことによって、三半規管に迷い込んだ耳石を元に戻すという治療です。

うまくいけばすぐに良性発作性頭位めまい症を治すことができます。

それでは具体的な方法を紹介していきます。

 

めまいの原因はどちらの耳にある?

エプリー法を行うにあたり、まずどちらの耳に原因があるかを調べる必要があります。

調べる方法は簡単で、ベッドの上に足を伸ばした状態で座り、頭を左右どちらかの方向へ45°向けておきます。

そのままの状態で上半身をゆっくりと後ろに倒し、頭がベッドから少し出た状態で仰向けに寝てもらいます。

この時にめまいが起これば、患者さんの下になっている方の耳に原因があります

左右どちらも調べてみる必要があります。

 

エプリー法の実際のやり方を紹介

それでは良性発作性頭位めまい症に対するエプリー法の実際の手技を解説します。

右の耳に異常がある患者さんの場合です。

 

① ベッドの上に足を伸ばした状態で座り、右45°の方向へ頭を向けます。

② そのまま上体をゆっくりと後ろに倒し、頭がベッドから少し出た状態で仰向けに寝てもらいます。めまいが起こりますが、その状態を保持し、めまいが治るまで待ちます。

③ めまいが治ったら、今度は45°反対側(左側)に向けます。まためまいが起こりますが、30〜60秒間その状態でめまいが治るのを待ちます。

④ めまいが治れば、頭と体の位置関係はそのままで、左側を下にするように体全体を横向きにします。再度めまいが起こりますが、30〜60秒間その状態でめまいが治るのを待ちます。

⑤ 最後に、足をベッドの左側から下ろし、体を起こして概ね治療終了となります。

 

文章では少しわかりにくいと思うので、エプリー方の動画を紹介します。

同じく右の耳に原因がある場合を想定しています。

 

 

動画って圧倒的にわかりやすですよね ^ ^

うまくいけば一回でめまいは治りますが、まだめまいが残っているような場合はもう一度試してみましょう。

エプリー法は自分で行うことができます。

もし回転性めまいがひどくて、すぐに病院に行くことができない場合は、このエプリー法を試してみてもよいでしょう。

 

エプリー法の注意点!

エプリー法には注意点があります。

良性発作性頭位めまい症は、三半規管に耳石が迷い込むことで起こりますが、3つの半規管の中でも後半規管に入りやすいことがわかっています。

エプリー法は、この後半規管に耳石が迷入した時の治療法なので、その他2つの半規管(前半規管・外側半規管)が原因の場合は効果が期待できません。

 

また頭を回旋させたり、首を伸展させたりする治療法なので、首の骨(頚椎)に異常がある方は、無理な姿勢をとることで手足の痺れなどの症状を起こす可能性もあります。

特に首の骨の変形が強くなる高齢者の方は要注意です。

 

回転性めまいを起こす耳の病気は、良性発作性頭位めまい症だけではありません。

メニエール病」や「前庭神経炎」などによる回転性のめまいは、エプリー法では治らないので、めまい症状がよくならない場合は、耳鼻科などを受診する必要があります。

 

スポンサーリンク

 

まとめ

突然の回転性めまいで発症する「良性発作性頭位めまい症」は、耳石という小さな石が三半規管に迷入することで起こります。

この迷入した耳石を、頭を動かすことで元の位置に戻す治療法が「エプリー法」です。

めまいを起こした患者さんご自身で試してみることもできますが、首の骨の異常などある場合は要注意です。

 

エプリー法を試しても治らない回転性めまいは、他に原因がある可能性もあるので、耳鼻科や脳神経外科などを受診する必要があります。

めまいは危険な脳の病気の前兆かもしれません。

くれぐれもご注意ください ^ ^

 

※「脳の病気が原因の”危険”なめまい」の詳しい話はこちらの記事へ→

 

それではまた!

 

めまい、エプリー法