どんなに忙しくても、病院スタッフに対して怒ったり怒鳴ったりすることがないため、「仏のアキラッチョ」と呼ばれているDr.アキラッチョです ^ ^(本当だよ)
些細なことでことで突然ブチ切れたり、大声を上げて怒鳴ったりするお医者さん達には、僕の爪の垢を煎じて飲ませてあげたいレベルです(笑)
そんな「生き仏」のようなアキラッチョですが、10年以上の医師生活の中でたった一度だけブチ切れて、思いっきり怒鳴ってしまったことがあります。
『頭に来てもアホとは戦うな!』という本も出版されていますが、仕事以外の私生活で最近イライラすることが増えてきたので、過去の自分を振り返り、その時の反省を踏まえて自分の人生に活かすことができたらなあと思っています。
【話題の本です✨】
朝日新聞出版 (2014-07-08)
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「ブチ切れ事件」は研修医3年目で、夜間の救急当直をしている時に起こりました。
救急外来のベッドには急病の患者さんが何人も横になって点滴を受けていて、救急車のサイレンも常に鳴り響いているという、いつもの忙しい夜でした。
より緊急性の高い患者さんを優先するため、救急外来を歩いて受診される患者さん(いわゆる”ウォークイン”の患者さん)は、長い待ち時間をじっと耐えています。
熱を出して救急外来を受診する子供さんたちの泣き声が、オーケストラのようになって鳴り響いています。
まだ若かったとは言え、前日の朝から(前々日の朝からだったかも?)休みなく働き続けていたアキラッチョも、流石に午前3時くらいになると疲労困憊の状態です。
そんな中、ある患者さんの診察が終わった直後に、まだ呼び込みもしていないのに突然中年男でチンピラのような身なりをした患者さん(以下「チンピラ」と呼びます)がズカズカと診察室に入ってきたのです。
そして開口一番・・・
「お前ら!いつまで待たせるんや!!こっちはしんどうて病院来とるゆうのに、ホンマ何考えとんじゃ!!!」
と。
バタバタと走り回って働いてた救急外来の看護師さんは足を止め、「はいはい、もう少ししたら順番来ますからね〜」といった感じで、チンピラをなだめようとしたのですが、連日連夜の仕事で疲労困憊になっていた僕は、人生で初めてブチ切れて怒鳴ってしまったのです。
「ふざけるな!患者はあんただけじゃねんだよ!!」
こうなれば売り言葉に買い言葉です。
そのチンピラは、鬼の形相でアキラッチョの方へ歩み寄ってきました。
そして、試合前のボクサー同士のように顔と顔を近づけて、お互い睨みあったのです。
もしチンピラが先に手を出してきたら、正当防衛の名の下に、本気で血祭りにしてやろうとさえ思ってしまいました。
(ちなみに僕は元ラガーマンです)
睨み合っている僕たちの間に看護師が入ってきて、「まあまあ・・・」といった感じでその場を収めようとしていたところ、そのチンピラはふと何かに気がついたか、僕の後ろの方へ視線を向けたのです。
そこには、先ほど救急車で運ばれてきた”てんかん”の患者さんが、全身を硬直させてひどい痙攣(ケイレン)を起こし、唸り声をあげながら暴れていました。
若い看護師が二人がかりで抑えこみ、悪戦苦闘しながら必死に点滴を入れようとしていた姿を見て、そのチンピラはこう言ったのです。
「先生、悪かったな・・・。オレはもうええわ。」
この一言を残し、そのチンピラ患者さんは申し訳なさそうな表情で帰ってしまいました。
あの時の救急外来の状況をきちんと説明すれば、そのチンピラ患者さんはわかってくれたかもしれません。
連日連夜の仕事で僕自身が疲労困憊の状態であったとは言え、もう少し冷静になるべきだったと猛反省しました。
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世の中にはイラっとさせられるようなことが山ほどあります。
僕は海岸沿いの一車線道路を車で通勤しているのですが、マークXに乗ったおばちゃんによく”あおり運転”を受けています。(イラっ!)
借金を立て替えてあげている知人が1円も返済してこないくせに、何万円もする子供のゲーム機購入や自分のタバコなどで無駄遣いをしている姿を見て、唖然とすることもありました。(イライラっ!!)
息子の水泳の大会を観戦した際に、前の席のおばちゃんが僕の隣の席のおばちゃんの方に向かってずーっと大声で喋り続け(もはや公害レベル)、肝心のビデオ撮影の時も僕の前を無神経に歩かれて思いっきり邪魔されました・・・。(はぁ〜・・・)
挙げればキリがありませんが、モラルのない他人の行動にいちいち腹を立てていたら、自分の大切な人生の時間を無駄に消耗してしまいます。
「バカは死ななきゃ治らない」
不治の病は諦めるしかありませんから・・・。
それではまた!
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