頭痛

10分で理解できる!緊張型頭痛

頭痛、緊張型頭痛

 

今回は「緊張型頭痛」についてのお話です。

ところで「緊張」って一体なにが緊張すると思いますか?

会議でプレゼンテーションする時や、忘年会で出し物をする時など・・・緊張しますよね?(笑)

その緊張とは全く関係ありません。

現代病の一つと言っても過言ではない「緊張性頭痛」について、たった10分で理解できるようにわかりやすく解説していきます。

 

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【目次】

緊張型頭痛ってなに?

まずはじめに「緊張」ってなにが緊張するのでしょうか?

それはズバリ筋肉になります。

緊張型頭痛の原因は「筋肉の緊張」ですが、わかりやすく言い換えると肩こり」「首のコリにあたります。

 

 

この「緊張型頭痛」あまり聞きなれない頭痛だと思いますが、緊張型頭痛に悩まされている人は全国に約800万人もいると推定されています。

この肩こりなどで起こる緊張型頭痛の特徴を3つ挙げてみます。

 

後頭部やこめかみのあたりが、ギューっと締めつけられるように痛くなる

・ほぼ毎日のように、午後から夕方にかけて痛くなる

肩こり首のコリがひどい

 

このような特徴のある頭痛は「緊張型頭痛」で間違いないでしょう。

 

緊張型頭痛の5つの原因

緊張型頭痛は、後頭部・首・肩の筋肉がさまざまな原因により緊張して硬くなることで起こります。

そして筋肉の緊張が起こると血行も悪くなり、本来なら血行によって排除されるはずの疲労物質(乳酸など)が筋肉の中に蓄積し、さらに頭痛症状を悪化させることになります。

それでは緊張型頭痛を起こす5つの原因を紹介していきます。

 

1. 同じ姿勢での作業

デスクワーク立ち仕事など、同じ姿勢で長時間にわたって仕事をし続けると、首や肩の筋肉が緊張して硬くなってきます。

また精神的にも緊張を強いられる状況が続くので、ストレスにより肩こりや首のコリが悪化してしまいます。

これらが相乗効果となって、緊張型頭痛を起こしてしまいます。

 

2. 目の疲れ

パソコンやスマートフォンのモニター画面を長時間にわたって見続けると、ひどい目の疲れをきたします。

このひどい目の疲れのことを「眼精疲労(がんせいひろう)」と呼びます。

眼精疲労は緊張型頭痛の原因になりますが、あまりにもひどい場合は視力低下も起こすので要注意です。

 

3. 細かい作業

手先の細かい作業を長時間続けていると、肩こりや首のコリにつながります。

それと同時に目もひどく疲れるため「眼精疲労」を起こします。

 

また同じ姿勢で細かい作業をずーっと続けていると運動不足にもなります。

このため筋肉の緊張を悪化させて血行障害を起こすため、疲労物質も蓄積してきます。

これらが相乗効果となって緊張型頭痛を起こすことになるのです。

 

4. 寒さや冷え

寒さ冷えを我慢することで、肩や首の筋肉の緊張を引き起こしてしまいます。

この寒さや冷えを我慢することで肩こりや首のコリを悪化させて、緊張型頭痛を誘発することになります。

 

5. 枕の高さ

枕の高さが高すぎると、首が過度に屈曲した状態になってしまいます。

この状態で眠ることによって、首の後ろや後頭部の筋肉は緊張した状態になってしまいます。

筋肉の緊張が長時間続くと肩こりや首のコリを引き起こすため、緊張型頭痛を誘発することになります。

睡眠時間は十分なのに、朝起きた時に頭が重くてスッキリしない人は、枕の高さが高すぎるのが原因かもしれません。

 

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超オススメ!緊張型頭痛の対処法4つ

それでは緊張型頭痛が続く場合にはどうしたらよいのでしょうか?

いろんな意味で緊張しっぱなし”というのはツライものがあります。

ここでは緊張型頭痛が続く場合の対処法について解説していきます。4つの対処法があるので、緊張型頭痛に悩まされている方はぜひ試してみましょう!

 

1. マッサージ・ストレッチ

緊張型頭痛は「肩こり」「首のコリ」が原因となって起こるので、肩や首の筋肉の緊張をほぐすために、マッサージストレッチを行うことをお勧めします。

肩甲骨の動きを意識しながら肩を大きく回す運動や、首を前後左右にゆっくり深く傾けるようなストレッチを行うことで、こり固まった筋肉をほぐしてみましょう。

 

2. 温める

首や肩まわりの筋肉をホットタオルなどを使って温めることは、緊張型頭痛の改善につながります。

 

【ホットタオルの作り方】

① 普通のタオルを水で濡らして、適度にしぼる

② 電子レンジで”チン!”する

③ 少し冷まして適温にする

 

またお風呂に入った時に、ゆっくり時間をかけて肩まで十分湯船につかって筋肉を温めてみましょう。

首肩の筋肉を温めることで血行が改善すれば、疲労物質である「乳酸」の排出が十分に行われるため、緊張型頭痛の改善にもつながります。

 

3. ツボ

「ツボ」ってホントあやしいよな・・・。

脳神経外科医アキラッチョは、医者になってからずっとそう思っていました。

でも、緊張型頭痛に効果のある「ツボ」は結構効きます!

最近では自分の外来診療でも「ツボ」治療をとりいれて、今では立派なツボ信者になってしまいました(笑)

僕が外来でも施術している「緊張型頭痛に効くツボ」を以下に挙げてみます。

 

天柱(てんちゅう):首の後ろの筋肉の外側で、髪の毛の生え際にあるツボ

風池(ふうち):天柱のさらに指一本分外側のくぼみにあるツボ

あ門(あもん):左右の天柱ツボの真ん中にあるくぼみのツボ

 

この3つのツボを指の腹でゆっくりと押し上げるようにおすことで、劇的に改善する患者さんもいます。

 

 

緊張型頭痛で悩まされていて、僕の外来に来られたある患者さんが、ツボ治療をした後で次のように言われていました。

「先生にツボおしてもらったら、足の裏から頭のテッペンまで電気がビビビー!って走ったら、頭が痛いのがスッキリ治りました!」

結構効くみたいです^ ^

緊張型頭痛で悩んでる方は、一度ぜひ試してみてください。

 

4. 薬・湿布

どうしても緊張型頭痛がよくならない時は、痛み止めの薬を飲んでみてください。

病院を受診すれば、緊張型頭痛に効果のある薬が処方してもらえるので、我慢せずに一度医師に相談してみるのもよいでしょう。

ちなみに僕がよく処方する緊張型頭痛の薬を3つ挙げてみます。

 

ミオナール®︎・・・筋肉の緊張を和らげる薬

テルネリン®︎・・・筋肉の緊張を和らげる薬

デパス®︎・・・抗不安薬、睡眠薬

※注意:ジェネリック薬品のため、処方される薬の名前が異なる場合が多いです

 

えっ「デパス」!?なんで頭痛なのに「睡眠薬」なの!?

と思われる方もいらっしゃると思います。

デパスは睡眠薬でもありますが、それ以前に「心の緊張」を改善する薬なのです。

したがって、不安やストレスが原因で緊張型頭痛を起こしていると判断した時にはデパスが有効な場合があります。

緊張型頭痛にデパスが効果があることを知らないお医者さんもいるので、ご注意ください^ ^

 

また緊張型頭痛は肩こりや首のコリが原因となって起こる頭痛なので、首周りや肩に湿布を貼ることが頭痛症状の改善につながります。

市販の湿布でも十分効果があるので、一度試してみてください。

 

緊張型頭痛のまとめ【医師からのアドバイス】

緊張型頭痛は「肩こり」「首のコリ」が原因となって起こる後頭部のズキズキする頭痛です。

最後に緊張型頭痛を予防するためのとっておきの3つの方法を紹介します。

 

・作業の姿勢を「意識して」変えるようにする

・「意識して」30分毎に休憩を取るようにする

・「意識して」深呼吸をするようにしてみる

 

いかがでしょうか?

意識して」という言葉を”意識的に”入れてみました。

そうなんです。緊張型頭痛を予防するためには意識して」この3つの方法を実践することなのです!

緊張型頭痛に悩まされている方は、ぜひこの3つの方法を明日から「意識して」実践していただき、緊張型頭痛を予防していきましょう!

 

それではまた!

 

医師

 

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