「日本一、脳外科手術の上手な先生って誰なの?」
脳の病気を患った患者さんであれば、誰もが知りたいはずです。
「アキラッチョです!」って答えてみたいのですが、それは完全な嘘になります。
日本一の脳神経外科医は、間違いなく禎心会病院の上山博康先生です。
言葉で説明するのも難しいので、まずはだまされたと思って次の動画を観てみましょう!
どうでしょうか?
すごいですよね!!
実はアキラッチョも上山博康先生とのご縁があり、たった一年間ですが上山先生の下で手術の勉強をさせて頂きました。
そしてこの上山先生と一緒に過ごした日々の中で、数々の心に残る名言をいただけました。
毎日のように、なにげな〜く出てくる言葉のすべてがアキラッチョの心に突き刺さりました。
さすが【匠の手】脳神経外科医・上山博康先生です!
それでは早速、アキラッチョが北海道で学んだ珠玉の名言、紹介させて頂きます。
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「匠の手」脳神経外科医・上山博康先生の名言集!【手術室編】
上山博康先生に助けを求めて、全国から脳の病気の患者さんが押し寄せてきました。
まさに朝から晩まで、土日関係なく毎日のように手術室に入りっぱなしの日々を送っていました。
上山先生の手術の技術もさることながら、その生の肉声から発せられる言葉に、いつも勉強させられていました。
今回は、その手術室での名言を集めてみました。
すべてアキラッチョの耳で聞いた、生の肉声です(笑)
どんな手術でも、次の手、また次の手を準備しておかないとダメなんだ!
基本的な脳外科手術でも、決して手を抜くことがありませんでした。
しかも若手の先生がミスを犯しても、絶対にリカバリーをしてくれる上山先生でした。
常に、次の次の手まで考えておくよう、いつもこのように言われていました。
自分のやる事すら信用してない。
あれほどの手術の達人でも、ほんの少しの手術操作で大出血してしまうほど、脳はデリケートです。
予期せぬトラブルが起きても、決して慌てないことが重要になります。
どんなに手術が上手くても、失敗することを前提にしていれば、予想外の状況に陥っても冷静に対処できるのですね。
勝負はresult(結果がすべて)。完治を目指すんだ!
とにかく結果にこだわる手術を目指していました。
他の大病院で諦められたような超難しい手術でも、最高の結果を出すことへのこだわりは半端ない先生でした。
髄膜腫(良性腫瘍)のオペは最初からスペシウム光線を打ってやっつけなきゃ!
怪獣と散々戦って、ウルトラマンが街を破壊して何も無くなったら意味ないでしょ。
若手の先生(僕だったかな?)が良性腫瘍「髄膜腫(ずいまくしゅ)」の手術をしていた時に言われた言葉です。
腫瘍の周りを丁寧に丁寧に剥離しているのに、逆に正常な部分へのダメージが増えてしまうといった状況でした。
腫瘍の周りの脳へのダメージを最小限にして、腫瘍をさっさと摘出しなさいというアドバイスになりますが、いつもわかりやすい”例え話”をしてくれるのが上山先生でした。
オッケー牧場!!
ガッツ石松さんの名言ですが、手術が上手くいったときはいつも「オッケー牧場!!」で締めてくれました。
若手の先生もこの「オッケー牧場!!」を言ってもらうために、日々研鑽していたのです。
可能性が1%でもあるなら、前へ進むんだよ!
ダメ元のバイパス手術もあるけど、みすみすダメにするよりはよっぽど意味がある。
とにかく諦めの悪い先生でした。
「そんなの無理だろ?!」ってどれだけ思っても、目の前で奇跡の手術を見せてくれました。
1%の可能性を本気で追求する姿には、いつもいつも圧倒されていました。
そして手術が終わったらい「お前、絶対ムリって思っただろ?」と、いつも笑顔で言われてました(笑)
オペ中に何が起きても焦らない!
自分たちが死ぬ訳じゃないから。
若手の先生(僕じゃないですw)が手術中に失敗して、かなり出血した時に言われた言葉です。
語弊があるかもしれませんが、とにかく落ち着きなさい!という上山先生のアドバイスなのです。
もちろん、その手術中のミスも、完璧に上山先生がリカバリーしてくれました。
ちなみに上山先生の元で勉強している若手の先生は、どの病院で働いてもナンバー1になれるくらいの腕前ですよ ^ ^
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オレたちはプロだ。例えるなら「フグの料理人」。
客が「肝」を食べたいって言っても出せないものは出せない。
定食屋の「カレーにしますか?それともラーメンにしますか?」じゃダメなんだ。
とにかくプロ意識を持って、最善の治療法を患者さんに提供するよう、日々言われていました。
「どの治療にしますか?」と患者さんに治療法を選んでもらうようなお医者さんが多いですが、それじゃ単なる定食屋のメニューだと。
(定食屋さん、ごめんなさい・・・)
ダメなものはダメ、この病気にはこの手術しかない、この手術で治らなかったらオレが責任とる!
手術を提供する人間は、プロ意識を持った職人であれ!とのことです。
僕の手術で悪くなる予定はありません。
もし悪くなっても正直にすべてお話しします。
「悪くなる予定はない」といつも断言している上山先生はかっこよかったです。
そして有言実行。
手術が思いのほか難しく、手術前より患者さんが悪くなった時でも決して”病気のせい”にするのではなく、手術室で起こったことをすべて正直にお話している真摯な姿勢には感動しました。
血管内治療が「プラモデル作り」なら、オペは「一刀彫り」だ。
脳動脈瘤の治療法には「クリッピング術」という手術と、「コイル塞栓術」というカテーテル治療(血管内治療)があります。
「プラモデル作り」と「一刀彫り」、どちらがすごいかと言うと・・・あまり言うと語弊が出るのでやめときます。
上山先生の元には、血管内治療で上手くいかなかった脳動脈瘤の患者さんが全国から来られます。
それをことごとく治していく上山先生は、これくらいの発言してもいいと思います ^ ^
術者として最も重要なことは「運」があるかどうかなんだ。
最後にできることは「お祈り」だ。
意外にも「運」と「お祈り」です。
非常に困難な手術を、最高の技術で、最善を尽くした上での神頼みになります。
そして、神様はいつも上山先生とその患者さんに微笑んでくれていました。
患者は命がけで医者を信頼する。
これに応えるには命をかけて仕事しなくてはダメなんだ!
どんな簡単な手術でも、患者さんは命をかけて手術台に上がるんだと言われていました。
だから術者の方もそれに応えなければならないと。
自分の大切な人を手術するつもりで、常に全力で手術に取り組む姿勢を徹底的に叩き込まれる毎日でした。
刺し違えのムンテラ(※)するぞ!!
※ ムンテラ・・・術前に行う、患者さんへの「手術の説明」のことです。
「刺し違える」ってちょっと物騒ですが、患者さんにもそれなりの覚悟を持って手術に望んでもらうということです。
もちろん、術者もそれ相応の覚悟を持って手術に望みます。
上山先生の元に集まる患者さんは、他の病院で「治療不能」と言われた難しい脳の病気の患者さんや、「中途半端な治療」で病状がどんどん悪化してきているような患者さんばかりです。
要するに最初のスタート地点から「崖っぷち」の患者さんなのです。
上山先生の手術技術は言うまでもありませんが、脳神経外科のスタッフ、そして手術室の看護師さんや放射線技師さんなどコメディカルも超一流です。
しかし日本一の手術をもってしても、やはりどうにもならないバケモノのような脳の病気もあります。
それでも上山先生はこう言われていました。
「おれたちが、最後の砦になるんだよ!」
こんな先生が日本にいるって、本当にありがたいですね ^ ^
上山先生の名言、まだまだたくさんあります。
機会があれば「仲間」「人生」「笑い」などをテーマに、引き続き紹介していこうと思います。
それではまた!