脳梗塞の再発を予防する!6つの原因に気をつけよう!

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脳梗塞」は、脳の血管が血栓でつまってしまうことで、手足の麻痺などの障害が残ってしまう恐い病気です。

また脳梗塞患者さんの実に20〜30%の方が、3年以内脳梗塞が再発するとも言われています。

脳梗塞という病気は再発するたびに症状が悪化していきます。

最初の脳梗塞がとても軽かったとしても、再発した時は重度の麻痺症状を起こしてしまうこともあります。

今回は脳梗塞を再発させてしまう可能性のある「6つの危険因子」について、詳しく解説していきます。

 

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脳梗塞再発の危険因子6つ

脳梗塞の原因の多くは、生活習慣の乱れが原因となって起こる「生活習慣病」にあります。

したがって脳梗塞の再発に関しても、生活習慣病が大きく関与することになります。

脳梗塞の再発に関与していることがわかっている”6つの危険因子”を以下に挙げてみましょう。

 

高血圧

糖尿病

脂質異常症

飲酒喫煙

メタボリックシンドローム肥満

心房細動

 

これらの危険因子に十分注意することが、脳梗塞の再発予防に直接つながります。

ただ単に病院で処方された「抗血小板薬」や「抗凝固薬」を内服しているだけではダメなのです。

脳梗塞を二度と起こさないように、これらの危険因子一つ一つについて詳しく解説していきましょう。

 

高血圧

高血圧」は脳梗塞発症の最大の危険因子になります。

例えば、上の血圧が160mmHg以上の人は脳梗塞発症のリスクが3.46倍になるというデータもあります。

したがって、脳梗塞再発予防の点からも、血圧コントロールは非常に重要になります

 

それでは脳梗塞の再発を予防するためには、どれくらいの血圧を目標にすればよいのでしょうか?

脳卒中治療ガイドライン2015には、次のように記載されています。

 

目標とする血圧レベルは少なくとも140/90mmHg未満とするよう強く勧められる(グレードA)。

引用:「脳卒中治療ガイドライン2015」より

 

また高血圧が一番の原因で起こる「ラクナ梗塞」の患者さんや、血液をサラサラにする薬を内服している場合は、副作用としての脳出血のリスクがあるため、血圧レベルを130/80mmHg未満に下げる方がよいとも記載されています。

脳梗塞を含めた「脳卒中」全体では、血圧を下げる治療を行うことで脳卒中再発のリスクを29%低下させたというデータもあります。

 

それでは血圧を下げれば下げるほど安全なのか?と疑問も出てきますが、その答えはNo !です。

脳の血管や頚動脈が細くなっている患者さんは、血圧を下げすぎることで脳への血流が低下してしまい、「血行力学性脳梗塞」を起こしてしまうリスクが高くなります。

脳梗塞再発予防のための目標血圧は140/90mmHg未満ですが、日々の血圧測定をきちんと行い、ご自身に一番適した目標血圧を決めていく必要があるでしょう。

 

※「ラクナ梗塞」「血行力学性脳梗塞」など、脳梗塞の分類についての詳しい話はこちらの記事へ→

 

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糖尿病

糖尿病」は、脳梗塞のリスクを2〜3倍高くする危険因子になります。

したがって糖尿病を予防することは、脳梗塞の予防につながります。

 

糖尿病の治療薬の中でも「アクトス®︎」という薬は、脳卒中を含め、血管の病気の発生を抑制する効果があることがわかっており、脳卒中ガイドライン2015でも推奨されている薬になります。

糖尿病は脳の血管だけでなく、心臓や手足の血管も悪くする病気なので、日頃からの生活習慣には十分注意が必要です。

 

※「アキラッチョの糖質制限ダイエット」の話はこちらの記事へ→

 

脂質異常症

脂質異常症」は、コレステロールや中性脂肪が高くなる病気の総称になります。

欧米の研究で、次のようなデータがあります。

 

・総コレステロール値:240mg/dL以上脳卒中による死亡が多くなる

・総コレステロール値:310mg/dL以上脳梗塞の発症リスクが高くなる

 

脳梗塞の再発を予防するためには、コレステロールや中性脂肪などの脂質をきちんと管理する必要があります。

その脂質管理目標値は、以下のようになります。

 

・LDLコレステロール(悪玉)<120mg/dL

・HDLコレステロール(善玉)≧ 40mg/dL

・中性脂肪<150mg/dL

 

ご自身のコレステロール値や中性脂肪値をきちんと知っておくことは、脳梗塞を含めた全身の血管病を予防するために必要なことです。

またコレステロールを下げる代表薬に「スタチン」と呼ばれる薬があります。

このスタチンにイワシの脂の成分で有名なEPA製剤(エイコサペンタエン酸)を併用することで、脳卒中の再発を20%下げることができます。

 

EPAは魚の油に多く含まれる高度の不飽和脂肪酸で、主に青魚脂の乗った魚に多く含まれることがわかっています。

また魚が苦手な方は、EPAのサプリメントも市販されているので、脳梗塞を含めた血管の病気を予防するために試してみてもよいでしょう。

(ちなみに僕の母親にも、予防のために飲んでもらっています ^ ^)

 

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飲酒・喫煙

まず「飲酒」の方ですが、意外なデータがあります。

それは、少量から中等量の飲酒をする人は、機会飲酒をする人と比べて、脳梗塞の発症率が39%も低くなるというものです。

一方で、大量にお酒を飲む人はどうかというと、脳出血を含めた全脳卒中の発症率が68%も増加するというデータがあります。

ほどほどのお酒は、脳梗塞の予防によいという結果になります ^ ^

 

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また「喫煙」ですが、やはりタバコを吸う人の方が脳卒中を起こしやすくなることがわかっています。

救急車で搬送されてくる脳卒中の患者さんの中でも、重症な麻痺を起こしているような患者さんはほぼ全員と言っていいほど、タバコを一日20本以上吸っています。

今まで脳卒中の患者さんを何百人も診てきたアキラッチョですが、タバコというものは「百害あって一利なし」と断言することができます。

 

メタボリックシンドローム・肥満

肥満」に代表される「メタボリックシンドローム」について、脳卒中治療ガイドライン2015では次のように記載されています。

 

肥満、また内臓肥満を背景としたメタボリックシンドロームは脳梗塞の危険因子であり、再発予防にもその管理を考慮しても良い(グレードC1)。

引用:「脳卒中治療ガイドライン2015」より

 

実は「肥満」は脳卒中発症の危険因子であるという意見と、そうではないという意見の両方があります。

どっちがよいのでしょうね?

でもマイナス23kgのダイエットに成功したアキラッチョとしては、自らの経験を元に「痩せている方が断然、健康的で幸せな人生を送ることができる!」と断言します。

(マックス90kgの時は本当に何かとツラかった・・・)

 

※「アキラッチョのダイエット」の詳しい話はこちらの記事へ→

 

心房細動

最後は「心房細動」(しんぼうさいどう)です。

心房細動は、心臓がブルブルと震える不整脈のことですが、ブルブルを震えている時には心臓の中に血液が滞ってしまうため、心臓の中に血栓ができてしまいます。

その血栓が脳の血管に飛んで行って脳梗塞を起こすのが「心原性脳塞栓症」というタイプの脳梗塞です。

 

この心房細動ですが、脳梗塞発症のリスクを2〜7倍も高くするというデータがあります。

欧米の研究になりますが、心房細動の頻度は60歳以下では1%以下なのに対し、80歳以上になると6%以上になり、加齢とともに増加していきます。

 

この心房細動が原因で起こる脳梗塞を予防する薬が「抗凝固薬」です。

以前は「ワーファリン®︎」という薬が使われていましたが、最近は副作用の脳出血のリスクが低く、安全に予防治療を行うことができる「DOAC」と総称される薬が発売されています。

 

※「心原性脳塞栓症の新しい薬!DOAC」についての詳しい話はこちらの記事へ→

 

まとめ

脳梗塞の再発に関する6つの危険因子について解説してきました。

脳梗塞を一度された方は、もう二度とあんな恐い思いをしたくないということで、生活習慣がガラッとよくなる人が多いです。

しかし「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ということわざもありますが、最初の脳梗塞が軽い症状ですんだため「もう脳梗塞は治った」と勘違いをされ、タバコを吸ったり薬を勝手に中止してしまう患者さんもいます。

そんな時、僕は声にドスを効かせて患者さんに伝えます。

 

「次、脳梗塞が再発したら、間違いなく寝たきりになりますよ・・・」

 

「でも先生、タバコやめられんのですわー」

 

僕は患者さんから目線をそらし、診察室の扉の方を眺めながら続けます。

 

「人工呼吸器とか、鼻からチューブを入れて、一生ベッドの上で生活することになりますよ・・・それでもいいなら、僕は強要はしませんが」

 

「・・・先生、オレ頑張ってタバコやめよっかなあ・・・」

 

こんな具合で、半ば脅しが入ってでも患者さんには健康的な生活を取り戻していただくよう努力しています。

自分の体のことですが、自分だけの問題ではありません。

後遺症が重くなればなるほど、周りで支えてくれる人への負担も増えてしまいます

今回紹介した6つの危険因子に注意して、脳梗塞を絶対に再発させないように努力していかなければなりません ^ ^

 

それではまた!

 

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