認知症は、加齢に伴って発症する病気と考えれていますが、実はその他にも原因があります。
また認知症になりやすい性格というのもわかっています。
「認知症の原因」や「認知症になりやすい性格」を知ることは、認知症の予防や進行を抑えるのに役立ちます。
今回は、認知症になりやすい性格と原因について詳しく解説していきます。
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【目次】
認知症の5つの原因はこれだ!
認知症にはさまざまな種類のものがあります。
ここでは認知症を起こす原因について着目してみようと思います。
認知症の原因を知ることは、認知症の予防にも役立ちます。
現在わかっている認知症の主な原因5つを紹介しましょう。
加齢
認知症は、おじいちゃんやおばあちゃんが患う病気です。
したがって認知症の1番の原因は「加齢」になります。
人間は歳を重ねるごとに身体の細胞が少しずつ死滅していきます。
そして脳の神経細胞も同じように死んでいくのです。
脳の神経細胞が死んでいくことで脳萎縮をきたし、認知機能の低下をまねきます。
もちろん個人差はありますが、脳が萎縮すると多くの人は認知症を発症する可能性が高くなります。
飲酒
お酒をたくさん飲み続けることが原因で発症する認知症が「アルコール性認知症」です。
体内でアルコールを分解する時に使われるビタミンB1の欠乏が原因となったり、過度のアルコール摂取で起こる「脳卒中」が原因となって認知症を起こします。
ビタミンB1欠乏によって起こる認知症は「ウェルニッケ・コルサコフ症候群」とよばれていますが、病状が進行すると「記銘力の低下」や「健忘症の悪化」を来たすだけでなく、「作話」などの精神症状の悪化も認められます。
遺伝
物忘れ外来をしていると「認知症って遺伝するのでしょうか?」と聞かれることが多いです。
その答えは「遺伝する認知症もあります」ということになります。
遺伝する認知症で代表的なものは「家族性アルツハイマー型認知症」です。
通常のアルツハイマー型認知症よりも比較的若い年代で発症し、認知症状の進行が早いのが特徴となります。
脳卒中(脳出血・脳梗塞・くも膜下出血)
脳出血や脳梗塞などの脳卒中が原因となって起こる認知症が「脳血管性認知症」です。
脳の血管が血栓でつまったり、脳の血管が切れて出血することで脳が障害を受けると、脳の機能低下をきたして認知症状を引き起こします。
脳卒中は高血圧や糖尿病、脂質異常症(高コレステロール血症)など生活習慣が原因となります。
したがって脳血管性認知症を予防するためには、喫煙や運動不足、偏食など生活習慣の見直しが重要になってくるのです。
タンパク質
「クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)」は異常なタンパク質「プリオン蛋白」が原因となって認知症状を来たす病気です。
プリオン蛋白が脳の中に感染することによって脳の機能が障害され、認知症が急激に進行するという特徴があります。
非常に稀な病気ですが、牛海綿状脳症(いわゆる「狂牛病」)の牛からヒトに感染して、クロイツフェルト・ヤコブ病を発症したという報告もあります。
認知症になりやすい5つの性格に注意!
認知症になりやすい性格は5つあります。
ここで紹介する性格の持ち主が、必ず認知症を発症するという訳ではありませんが、”認知症になりやすい性格”を知るということが認知症の予防につながるのです。
みなさんもご自身の性格が当てはまるかどうか、確認してみてください ^ ^
几帳面でまじめ
几帳面で真面目な性格の人は、いい加減なことを許さず、融通がきかなくなる場合が多くなります。
真面目さも度が過ぎてしまうと、自己中心的でわがままな性格と思われてしまい、社会の中で受け入れられなくなってしまうこともあります。
当の本人はイライラ感やストレスを抱えてしまうので、非社交的となって徐々に孤独感を感じるようになってきます。
そしてその孤立した状態こそが認知症の原因になるのです。
真面目で責任感が強く、ついつい頑張り過ぎてしまう人は、認知症予備軍となってしまう可能性があるので注意が必要です。
短気で怒りっぽい
短気で怒りっぽい人は、自己中心的でわがままな一面があり、自分の中にストレスをため込んでしまう傾向があります。
その怒りっぽい性格のため、自然と非社交的となってしまい、社会から孤立してしまう可能性があります。
このような状態に陥ってしまうことが、認知症を発症する原因になってしまうのです。
頑固で笑わない
頑固な人は変化を好むことが少ないため、日々の生活がワンパターンになってしまいがちです。
食べ物や服装も同じものばかりになってしまいます。
新しいものの刺激が少なくなるということは認知機能の低下をもたらし、認知症を発症しやすくなります。
また”笑わない”ということは、他人を受け入れることができないということの裏返しでもあります。
このような性格の持ち主も、社会的に孤立してしまうことで認知症予備軍になってしまいます。
マイナス思考
マイナス思考の性格の人は、認知症になりやすことがわかっています。
物事をいつも悪い方に考えてしまったり、他の人のことを悪く言ったりすることで、ストレスもたまりやすくなります。
マイナス思考の性格は、認知症を発症しやすくなるだけでなく、ストレスで心臓や血管にも負担がかかり、心臓や脳の病気にかかりやすくなってしまうので要注意です。
異性への興味が少ない
異性への興味が少ない、と言われると驚かれるかもしれません。
異性(または同性の場合もありますが)に対する興味は、脳の神経栄養因子の分泌を増やすことがわかっています。
恋をしなければ認知症になる!という訳ではありませんが、高齢者の方でも異性の友達と仲良くするということは、脳の新しい神経回路の形成を促進する効果があるのです。
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認知症を予防するための生活習慣は?
認知症になりやすい性格や、認知症の原因について解説してきました。
認知症の発症には、その人の「生活習慣」や「生き方」が大きく関与していることがわかっています。
それでは認知症にならないためには、どのような生活習慣を心がければよいのでしょうか?
認知症予防のための生活習慣は、次の6つのポイントに集約されます。
✔︎ バランスのとれた食生活(過度の飲酒は禁!)
✔︎ 定期的に体を動かす
✔︎ 人との交流
✔︎ 趣味や知的な行動習慣をもつ
✔︎ 禁煙
✔︎ 十分な睡眠をとる
いかがでしょうか?
この6つのポイントに注意することで、認知症の発症のリスクを低下させることができます。
趣味としての社交ダンスなんて、認知症予防の最重要エッセンスがすべてつまっているので本当におすすめです。(科学的にも証明されています)
「Shall we dance?」の精神を大切にして、みんなで認知症を予防しようじゃありませんか!
それではまた!